2021年07月13日

お盆の由来

お盆になるとお檀家さんがお墓参りにいらっしゃいます。
常國寺がある東京では新暦においても7月をお盆としておりますので、梅雨が明けて暑くなってきた時期と重なります。お墓には遮るものがあまりないので、太陽の力強さを直に感じながらのお参りになるのではないでしょうか。
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では、なぜこの時期にお墓参りするのでしょうか。
お盆は正式には盂蘭盆(うらぼん)といいます。元の意味は逆さ吊り、なんとも恐ろしいですね。この逆さ吊りのような苦しみから救われるというお話が『盂蘭盆会経』に説かれています。

お釈迦様のお弟子の目連尊者が、亡くなった母の姿を神通力で尋ねると、なんと飢餓道(きがどう)に堕ちていることを知りました。目連尊者には優しかった母ですが、その裏で他人からものを取り込む一方で、施しや恵みを行わなかったことが飢餓道に堕ちた原因でした。目連尊者は母がこのようになったことには自分にも原因があるのではと苦しみ、お釈迦様に母の救いを求めました。
お釈迦様は僧侶の夏季研修の終了日である夏安吾(けあんご)(7月15日)に僧侶を招いて布施行を行うようお説きになりました。目連尊者は教えに従い、僧侶をもてなし、お経をあげてもらうと、母は飢餓道から救われ、集まった僧侶たちも歓喜しました。この歓喜した姿が盆踊りになったともいわれています。
 
 わが子可愛さのあまり周りが見えなくなる、なりふり構わなくなるという状況は身につまされるものがあります。しかし、このような行為は自分を苦しめるだけではなく、その子の苦しみにもつながります。目連尊者はその苦しみの中にも、育てられた恩に報いようという思いから、母を救い出すことができました。『盂蘭盆会経』は現代にも通じる親子関係を説いたお経ともいえます。
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 真宗では、盆法会を歓喜会(かんぎえ)といいます。自分の行いを振り返り、自己中心となっていることに気づき、凡夫である我々を救ってくださる阿弥陀様に感謝し、喜びお念仏をするという意味が込められています。
 お墓参りは、『盂蘭盆会経』にちなみ、阿弥陀様とのご縁を結んでくださったご両親、ご先祖様に改めて感謝するというものです。阿弥陀様への感謝も忘れずに、ご本堂にもぜひお参りをしてください。
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合掌 妙綾
posted by 常國寺 at 13:30| 常國寺つれづれ